こころはどこにあるのか
こころは身体のどこにあるのでしょうか?よく心臓のあたりに手を当てて「心が痛い」「こころが温かい」などと言います。「心理学者によると”こころは脳になんか無い”とされ、脳神経学者によると”こころは脳にある”などと言われます。ですが脳とこころは違います。脳は物理的なものの名前。では、こころは?と考えると物質名ではないし…だが確かにあるもの。英語で脳はbrain こころはmind、heart、thought、spirit こころは漢字で書くと「心」。心の底からを英語で ”in my heart and mind”。科学的に証明するためには脳を取り除くということがありますが、それでは生命自体が維持できなくなってしまう。脳とこころについて脳科学的な視点から考えていきたいと思います。
認知と情動
認知 | 情動 |
記憶と想起 | 怒り、嫌悪 |
識別 | 恐れ |
統合と判断 | 幸福感、悲しみ |
意思決定 | 驚き |
情動とは
比較的短期の感情の動きであり、本能的な欲求(食欲・性欲など)また「人間的な」感情(尊敬・慈しみなど)と学問的には定義されます。
Paul Ekman による情動の分類
表情は文化依存的ではなく生得的であり、その特徴は人類に普遍的である。
Paul Ekmanの6基礎情動
- 怒り
- 嫌悪
- 恐れ
- 幸福感
- 悲しみ
- 驚き
つまり表情=情動というものは、例えば日本人同士だけではなく全く文化の違う、例えばどこかの原住民の方々であっても楽しい時の笑顔や悲しい時の泣き顔は全て同じである。人類に共通して情動というものがあるということを定義されています。
脳の男女差
上の綺麗なお姉さんですが、視線計測によると胸元を見ている時間が男性の方が女性よりも37%も長い。という結果が出ました。ではそれ以外の時間女性はどこを見ているのかというと、ネイルだったり美味しそうなドーナツだったり…。ここで何か気付きましたか?そうです。男性は女性に比べて左上のドーナツに乗っているものに気付くのが37%遅れるというわけです。
朝日新聞デジタル2019年4月7日
男女の脳の機能差はあるという研究は複数あり…
(中略)
「集団を比較した平均値の差をもって、男性の脳はこう、女性の脳はこうと一般化することはできない。また、脳は個体差が大きくさらに環境や教育など様々な要因から影響を受けて変わる。ひとつの因果関係だけでは説明できない。」
引用:妻のトリセツが説く脳の性差 東大准教授は「根拠が薄い」
脳の性差に関して、全く違いはないとは言い切れないのは確かです。ですが、一部だけを切り取って男性はこうである、女性はこうであるということも言い切れない。脳の働きや機能、情動との関わりについて今後深堀していきたいと思います。
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