脳とこころについて 第2話

社会行動について

人間とは社会的生物である。
私たちは他人との関係の中で生活を送り、そしてその他人との関係の中で成長していく生き物です。

社会性、社会行動における問題は、人間と「こころ」の重要課題である。

行動というのは、人間が自分以外の外に表出するものを行動といいます。

では社会行動とは何のために存在するのでしょうか?

パートナーを得るためでしょうか?

遺伝子を残すために存在するのでしょうか?

社会性とは「集団になろうとする性質」のことをいいます。

「イルカの社会行動 酒井麻衣 東京大学生命科学ネットワーク」https://www.jstage.jst.go.jp/article/suisan/77/1/77_1_118/_pdf/-char/ja

上記の論文より

ラビングは、こすられる個体が摩擦を伴う接触により何らかの利益を受ける行動であること、役割交代が頻繁に起こることから、お互いに利益を与え合う行動であることを明らかにした。同性・同年齢段階のオトナまたはワカモノ同士、および母子間でのラビングが多いことからイルカはラビングの相手を選択しており、ラビングを行うペアは親和的関係にあることが示唆された。

(中略)
呼吸同調は「ペアスイミング」という親和的社会行動の一部である…
オトナやワカモノでは同性・同成長段階の個体同士が、また、母子ペアや母以外のメスとコドモのペアが頻繁に呼吸同調を行った。

 

Macleanの脳の三層構造仮説

アメリカ国立精神衛生研究所の脳科学者 Paul D. Maclean 博士によって提唱された仮説。

一番外側の大脳新皮質(前頭前皮質・眼窩皮質)が人間脳とされ、論理的で未来的な思考、認知や判断に関係し、目的意識をつかさどる「よりよく生きる」ことに関連する部分と言われています。そして中心部分の大脳辺縁系(帯状回・側坐核・偏桃体)視床下部・中脳VTAが哺乳類脳とされ、情動や本能行動また、仲間意識とつかさどり「たくましく生きる」脳と言われています。一番内側(下側)にある脳幹が爬虫類脳とされ、心拍や体温調節などの生命維持「生きる」に関係する部分です。

視床下部について

視床下部にある摂食中枢と満腹中枢

視床下部の外側野にある摂食中枢を破壊すると、モノを食べたいという感情が起こらなくなり食物の摂取をしなくなります。また腹内側野の満腹中枢を破壊すると、満腹感を感じなくなるため、ひたすら食べ続けます。

怒りには視床下部が必要

sham rage とは偽物の怒りという意味です。猫が歯をむき出して怒っている様子など、対象のない怒りなどをいいます。

視床下部前部より前方を切り離すとsham rage が生じない。視床下部前部の電気刺激でsham rage が生じる。これによりsham rage に視床下部前部が関わっていることがわかる。

人間の怒りは視床下部前部だけが関わっているわけではなく、意識的な思考により生じる。つまり大脳皮質が関わっているが、視床下部前部の刺激だけでも怒りを引き起こすことはできる。

視床下部過誤腫による笑い発作

視床下部過誤腫とは先天性のまれな奇形の1つで、視床下部腹側や灰白隆起に生じ、乳頭体に付着する異所性形成異常である病変。

この視床下部過誤腫により笑い発作が起きる。

つまり、楽しいという感情から生じる笑い以外にも感情を伴わない笑いが生じることがある。

 

 

出張リハビリ和海 なごみ(株)

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