高齢者が直面する転倒のリスクと、それを防ぐための筋力トレーニングの重要性はよく知られています。
ずっと元気に動き続けるためには、毎日のトレーニングが必要。
トレーニングやリハビリをしなきゃいけないのはわかっているけど…
- 何をやったらいいのかわからない
- スクワットなどをやってはみたものの続かない
- 足底・ふくらはぎ・大腿をまとめて筋力UPできるものを探している
- 簡単に使えて毎日続けられるものはないか
- 車いすに乗ったまま、寝たまま筋力訓練できるものがあったら…
このようなお悩みをお持ちの方も多いと思います。
そこで今回は高齢者の転倒の原因やバランスに関係する筋、下肢筋のトレーニングの方法などについて解説していきます。
記事後半では正しい筋力アップの方法や理学療法士がおすすめする足のトレーニング機器について詳しく解説しますので、是非最後まで目を通してくださいね。

今回も理学療法士の私伊藤が解説していきますね。
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- 筋肉のリラクゼーションと疲労回復
- ヒート機能で冷え性改善効果
- 充電式で持ち運び楽々軽量
- 車いすや寝たままでも使える
- ふくらはぎの筋力向上と健康維持
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高齢者の転倒リスク:自宅が最も危険な場所
高齢者や障害をお持ちの方が転倒・骨折する場所は屋外や浴室だと思ってはいませんか?
多くの方が、転倒や骨折は屋外や浴室で発生すると考えがちですが、実際には異なる場合が多いのです。

私が20年近く病院で働いていた経験上ですが、骨折で入院してくる方のほとんどが自宅で転倒した方でした。
なぜ外で転ぶ人が少ないのか
この答えは、外では転ばないように「気を付ける」からです。
健康な方はあまり気にならないかもしれませんが、外を歩く際には歩道と車道の段差、自転車、車、通行人との接触など、様々な要因に注意を払う必要があります。

杖をついて歩いているのに、ギリギリをすれ違う人。本当に怖いのでやめていただきたいです。
外では多くの人が十分に注意を払い、慎重に歩くのに対し、自宅ではそのような警戒心が薄れがちです。
これが、家庭内での転倒事故がより多く発生する一因となっているのです。
歩き方が筋力低下を招く:すり足とペンギン歩きの影響
「歩くときに足が上がらない」
という話をよく聞きます。ただお聞きしたいのが若い頃やこれをお読みになっている健康な方で「足を上げて歩こう」と考えて生活している方はいますか?

足は前に出すのではなく、後ろに残すのがポイントです。
歩行に関しての詳しい解説はまた別の記事でしていきますね。
バリアフリーの意味
多くの現代の家庭では、バリアフリー設計が取り入れられており、トイレや浴室には手すりが設置されることも珍しくありません。
これにより、日常生活がより安全かつ快適になる一方で、「足を上げる」という基本的な動作が減少しているという側面もあります。
バリアフリー化により、日常生活のなかで段差を乗り越える機会が少なくなると、必要な下肢の筋力を使う機会が減少します。
これは、長期的に見ると、足の筋力の衰えやバランス能力の低下につながりかねません。
すり足の原因
多くの高齢者が経験する歩行の問題として、下肢の筋力低下が原因で足をすって歩く「すり足」や、足の裏全体をペタペタと付けて歩く「ペンギン歩き」が挙げられます。
下肢の筋力低下によって足をすって歩く「すり足」や足の裏全体をペタペタと付けて歩く「ペンギン歩き」、これらが発生しているのか
それとも「すり足」や「ペンギン歩き」が原因で筋力が低下してしまうのか…

両方が原因でしょう。筋力低下がまず初めに歩行様式を変化させ、その変化がさらに筋力の低下を促進するという、相互に影響しあう関係があると思われます。
ふくらはぎの筋がバランスUPのカギ
“ふくらはぎは第二の心臓”という表現を耳にしたことがある方は多いでしょう。
この言葉は、ふくらはぎの筋肉が持つ重要なポンプ作用に由来します。
このポンプ作用は、体の下部から血液を心臓へと送り返す役割を果たしています。しかし、ふくらはぎの筋肉の重要性はこれだけにとどまりません。
実際には、ふくらはぎの筋肉はバランス維持にも大きく関与しています。
歩行時や立っている際に、体を安定させるためには、ふくらはぎの筋肉が重要な役割を果たしているのです。
この筋肉が衰えると、バランスを保つ能力が低下し、転倒のリスクが高まることに繋がります。
バランスに関わる下腿三頭筋
ちょっと難しい話になるかもしれませんが、人間が立位でバランスを取る時には足首の関節の動きが大きく関わります。
特に、ふくらはぎにあるヒラメ筋は、身体の前後の動きを調整するセンサーのような機能を持っています。
このヒラメ筋には、立っている際のバランスを保つために必要な情報を脳に送るセンサーが含まれており、これが重要な役割を担っています。
脳は、この情報を受け取ると、骨盤、体幹、頭の位置を調整するよう全身に指令を出します。
これにより、人間は立っているときにバランスを取ることができるのです。
つまり、ヒラメ筋の健康は、立位時のバランス維持に直結していると言えます。
足裏の感覚と全身の調整:隠れたつながりを探る
人間が二足歩行でバランスを取る際や、様々な動作を行うとき、足裏の重要性はしばしば見過ごされがちです。
実際には、足裏の感覚や筋肉は、歩行や日常動作における体の調整とバランス維持に欠かせない役割を担っています。
足底のバランスセンサーは踵に多い

多くの人が足の裏にある多数のツボについて聞いたことがあるでしょう。

伊藤は整体師ではないので、ツボに関してはよくわかりません(汗
足底、特に踵に人間が二本足で立って歩く、動く際に脳に情報を送るセンサーが集まっています。
立っている際に踵にかかる体重に応じて、筋肉の出力をどのように調整するかという情報のやり取りが、踵と脳の間で行われています。

50kgの体重が踵にかかったら、それを支えられるぶんの、もし体重が100kgだったら、それに見合う筋力を瞬時に発揮する必要があります。これが、足底のセンサーの役割なのです。
床の感覚を受け取るための足裏の柔軟性
赤ちゃんの足の裏はとても柔らかいですよね。
あれくらい柔らかいと、どこにどれ位体重がかかったのかを的確に脳に伝えることができます。
しかし、年齢の増加や日常生活での足の使い方によって、足裏は徐々に硬くなり、このセンサー機能が低下することがあります。

足裏の筋肉を柔らかく保つことは、バランスを良く保ち、スムーズに動くために非常に重要です。足裏の柔軟性が低下すると、バランス感覚も影響を受ける可能性があるので、足裏の筋肉のケアも、バランスを取って動くのに大切なことですよ。
理学療法士が推奨!毎日続けられる足のトレーニング
自主トレの基本はどこでもすぐに出来る、簡単にできることだと思っています。

わざわざ道具を用意して…とかどこかへ移動して…だとなかなか継続できないですよね。
タオルつかみトレーニング
床にタオルを敷き、椅子などに座ってタオルの上に足を乗せます。
踵は床に付けたまま足の指を使ってタオルをたぐり寄せます。
最初は両方の足同時に行います。
少し動くようになってきたら右→左→右、と交互におこないます。
床がカーペットの場合
床がカーペットでタオルが滑らない、という方は新聞紙でも大丈夫です。

足の裏が黒くなっちゃうわ

このようなことが心配な方。大丈夫です。今の新聞は昔と違って印刷の方法が違うので、たいていの新聞はインクが足につくことはないでしょう。
タオルの準備が面倒
タオルなどと使うと、どれ位動いているのかを目で確認することができるので、満足感につながります。
ただ、足を動かすという動作は靴を履いたままでも大丈夫です。

電車やデイサービスの送迎の車の中など、どこでもできますよ!
足裏タオルつかみの注意点
タオル寄せをする際は必ず踵を床に付けて行ってください。
そして踵が浮かないようにしましょう。
また膝や太ももに力が入らないように注意します。
別の記事で詳しく解説しますが「代償動作」といって、別の部位にちからが入ってしまうと、脳からの指令が分散されてしまいます。
肝心なところへ行く脳からの命令の量が減ってしまうということです。
踵上げふくらはぎトレーニング
踵上げ、つま先立ちのトレーニングを取り入れている方も多くいらっしゃると思います。
ですがやり方を間違えてしまうと、筋肉が付かないどころか捻挫しやすい足を作ってしまうことにつながります。
ここでは正しいトレーニングの仕方についてご紹介します。
必ずどこかにつかまってやる

手すりなどをしっかり握って…
やる必要はありませんが、壁でもテーブルでもどこでも良いので、軽くどこかに手を触れておきます。

例えば電車の中で立っていて、指先だけでもドアや壁に触れているだけでバランスが取れることはありませんか?
バランスは全身で取ります。
特に手と身体の位置関係を脳に伝えることが、バランス能力をきたえながら筋力アップするのに大切です!
左右の踵をくっつけて行う
つま先立ちをする際は左右の踵同士をくっつけておきましょう。
踵を離しておこなうと、足首の外側に力が入ってしまいます。
つまり捻挫の方向に力を入れていることになります。

伊藤はこれを「捻挫スタイル」と呼んでいます。
踵同士をくっつけることで、お尻にきゅっと力が入ってきますよ。
踵同士をくっつけて足の親指の方に体重がかかるようにして踵上げをおこないましょう。
踵は床の下までおろす
踵上げトレーニングを行う際に上げる方ばかりに気を取られてはいませんか?
実は上げる方より降ろす方が重要なのです。
踵を降ろす際は頭の位置はそのままで踵だけを床に降ろしていきましょう。
そして踵が床に付いたらさらに床の中に踵をめり込ませるようにしていきましょう。
理学療法士おすすめ!【シックスパッド フットフィット】健康への一歩
日常生活における足の健康は、高齢者や障害をお持ちの方々にとって特に重要です。足の筋力やバランスを維持することは、転倒予防やより活動的な生活に直結しています。
しかし、効果的な足の筋力トレーニング方法を見つけ、それを継続していくのは大変なことです。
そこで、理学療法士としての私のおすすめは【シックスパッド フットフィット】です。この【シックスパッド フットフィット】は、足底の筋力を効率的に鍛え、全身のバランスをサポートします。
商品 | トレーニング部位 | 機能 | 重さ | 価格 |
---|---|---|---|---|
![]() フットフィット3 ヒート | 足裏 前すね ふくらはぎ | トレーニング・プログラム: 25段階 コンディショニング・プログラム: 25段階 ウォーキング・プログラム: 25段階 | 約1,460g | ¥74,800 |
![]() フットフィット3 | 足裏 前すね ふくらはぎ | トレーニング・プログラム: 25段階 コンディショニング・プログラム: 25段階 | 約1,380g | ¥43,780 |
![]() フットフィット プラス2 | 足裏 前すね ふくらはぎ 太もも | トレーニング・プログラム: 25段階 ウォーキング・プログラム: 20段階 コンディショニング・プログラム: 20段階 | 約1,620g | ¥65,780 |
![]() フットフィット2 | 足裏 前すね ふくらはぎ | トレーニング・プログラム: 25段階 ウォーキング・プログラム: 20段階 | 約1,280g | ¥43,780 |
![]() フットフィットライト | 足裏 前すね ふくらはぎ | 10段階 | 約1,100g | ¥39,800 |
![]() フットフィットプラス | 足裏 前すね ふくらはぎ 太もも | 20段階 | 約1,620g | ¥63,800 |
![]() フットフィット | 足裏 前すね ふくらはぎ | 20段階 | 約1,270g | ¥40,480 |
フットフィット3 ヒート

実はこれ伊藤も購入して使用しています。足元がポカポカして暖かいんですよね。
筋肉がほどよく緩むので、足が軽くなります。
ふくらはぎに直接アプローチできるのは【フットフィット3】だけです。

フットフィット3
フットフィット プラス2
フットフィット2
フットフィットプラス
フットフィット
まとめ
毎日の生活で足をどのように使用するかは、全身のバランスや健康維持に大きな影響を及ぼします。特に高齢者や障害を持つ方々にとって、定期的な足の筋力トレーニングは、転倒予防や活動的な生活を送るために不可欠です。
今日からでも、足の健康を大切にし、毎日の生活にリハビリを積極的に取り組んでいきましょう。
- 筋肉のリラクゼーションと疲労回復
- ヒート機能で冷え性改善効果
- 充電式で持ち運び楽々軽量
- 車いすや寝たままでも使える
- ふくらはぎの筋力向上と健康維持